※実際の展示状況は部屋は薄暗く
作品の全体像は分かりにくいほど、
中央に当てたライトで照らされているのが動いている時計。
壁や床は殆んど闇の中。
どちらかといえば平面的な作品なのでこれで空間造形部門の作品としてふさわしいかどうか迷いました。手前に自前の照明を置き「光」まで作品一部とし、
作品が持つイメージを見る人を空間の中で体感的に感じてもらいたいと表現したことが
「空間の可能性をうまく生かした」という評に結びついていると受け止めています。
照明及び照明器具を作品の一部としたことは工夫した点です。
陶の時計は轆轤成型ですが1100度で素焼き
黒陶で同じ色に統一。モノカラーにすることで
同じものが2つと無い時計の違いを協調させた。
完成度の高いやきものを作る目的ではありません。
人それぞれに与えられた時間には限りがあることを
持っている陶芸の技術で表現しようとしています。
私にとって陶芸(の技術や道具)は
絵を書く人にとって絵の具や筆と同じで、
手段に過ぎず
土を絵の具の代わりとして
空間に立体的に絵を描いているようなものです。
テーマが「時間」です。
ロクロによる制作(8月)
今回の作品制作の為の窯改造。
※モノカラーといえど数多くの時計を統一した同じ色、雰囲気で焼く為には
中型の窯で複数回焼くより同じ窯で1回で焼くほうがいい。
その為に窯を使いやすくするために改造。(2013年7月)
焼き(10月)
陶、鉄、木 高さ250×幅300 重量400Kg
棚制作(10月)
2012年同展の作品。{時間の形象」